青汁比較は目的で変わる!伊藤園などの特徴的な製品も紹介

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2018.06.21

青汁業界は百花繚乱、比較には目的を絞ることが大事

健康食品の代表といえば、多くの方が青汁と答えるのではないでしょうか。健康食品やサプリメントが、特別なものでなく、多くの方の生活習慣をサポートする存在になって何年も経ちます。当初は少々胡散臭いイメージを抱いた方もいらっしゃるかもしれませんが、大手の製薬メーカーや食品メーカーも健康食品を発売するようになり、うまく健康食品を活用するのがかしこいライフスタイルともいえる時代になってきました。

その中でも、青汁は非常に多くのメーカーが発売している人気のジャンルの製品です。ドラッグストアにも多くの青汁が置いてありますが、通販限定でTVCMやチラシ、雑誌の広告を通じて販売している青汁まで含めると何種類あるのか検討もつかないほどです。そんなに多くの青汁の種類から、自分に適したものを選ぶなんて、気の遠くなりそうな作業です。

だからといって、有名だから、安いからというだけの理由で選んでしまっては、味や風味が好みに合わず続かなかったり、思ったような効果を感じることができなかったりといった不本意な結果に終わったしまうことがしばしばです。

現代人に多い野菜不足というニーズに合致し、広く受け入れられたことが、青汁のここまでの大ブームの原動力になりました。その中で、様々なメーカーから販売される青汁は、野菜の栄養分を補えられたらよいというものでなく、メーカー独自に様々な進化を遂げています。それは、味の改善であったり、保存性、持ち運びの利便性であったり、野菜に含まれる栄養素以外の添加といった、旧来の青汁に付加価値を付けた進化です。

これから、青汁を始めようという方には、ぜひ代用野菜としてだけの青汁でなく、進化した青汁をライフスタイルの楽しみの1つとして、取り入れていただきたいと思います。自分にはどんな栄養素が必要で、どんな風に青汁と付き合っていきたいかをイメージしてみてもよいかもしれませんね。

原材料で大きく変わる青汁の味と価値

戦前戦後の頃にも、青汁は栄養補助食品として利用されていました。ただ、その頃は余った野菜クズなどを最後まで有効活用する方法の1つで、特に決まった材料というものはなかったようです。

その後、キャベツの原種でもあるケールを使った青汁が、ヒットします。キャベツはビタミン、カリウム、カルシウムなどを豊富に含む野菜です。特に普段捨てられている芯には多くの栄養素が含まれています。原種であるケールは、それらの栄養に加えて更にβカロテン、食物繊維を多く含んでおり、それらをまとめて摂取できる栄養補助食品として、ケールの青汁は広く知られるようになりました。

ところが、ケールを主原材料とした青汁は、青臭さが強く、とても美味しいとはいえない味でした。そのえぐ味や癖がかえって健康によさそうな印象に繋がりましたが、それ以来青汁=不味いというイメージが浸透してしまいます。

そこで、ケールに負けない栄養価を持ち、味も優れた青汁が登場してきます。

1つ目は大麦若葉を主原料とした青汁です。大麦若葉はその名が示すとおり、大麦の成長途上の若葉を収穫したものです。含まれる栄養素は、鉄、カリウム、マグネシウムなどのミネラル類が豊富なこと、その他βカロテンやビタミンB1、ビタミンC、食物繊維が含まれています。ケールと比べるとミネラルが豊富なので、新陳代謝を高めたり、貧血を予防したりといった効果が期待できます。

一方で少量のカフェインも含まれているので、不眠や胃痛の原因となることもあります。ですが、ケールに比べての最大の長所は、ほのかに抹茶の風味も感じられるその味です。ケールの青汁が苦手な人でも、これなら飲める、むしろ美味しいといってもよいという声もあり、青汁ブームを一層拡大させることになりました。

セリ科の植物で味噌汁の具など野菜としても食べられており、青汁に加工してもケールよりは飲みやすく、優れた栄養バランスによって大きな注目を集めました。ビタミン類、食物繊維もケールより多く、ケールには少なめのミネラル類も多く含む明日葉は、万能野菜の王様とも呼ばれています。

青汁の主原料として、用いられる3つの植物を紹介しました。せっかく青汁を飲むなら、自分の体質や好みに合うものを選びたいものです。

人気は野菜プラスアルファの青汁へ

青汁の3つの代表的な原材料を紹介しましたが、実際に市販されている青汁は3種類ということはありません。同じ原材料でも産地や栽培方法にこだわっているものがあったり、大麦若葉とケールをブレンドしたりと、どのメーカーもライバル社との差別化を図るため、様々な工夫をしています。

先ほど紹介した3種以外の原材料も活用されています。その1つである桑の葉は、糖の吸収を阻害するので糖尿病やダイエット目的の方から注目されています。またリラックス効果のあるギャバも含んでおり、ブレンド青汁の材料としても注目されています。

このように、様々な強みのある野菜、植物を組み合わせたブレンド青汁が徐々に主流になりつつありますが、近年では植物以外の添加物が入った青汁も登場しています。

青汁を愛飲する方の目的の1つに、便通の改善があります。青汁の材料である植物は食物繊維が豊富なものが多いため、この目的で青汁を飲まれる方はかなり多いようです。

このような利用者のニーズに応えるように、最近では青汁に乳酸菌や食物繊維(難消化性デキストリン)を添加した製品も登場しています。青汁本来の野菜の栄養補給とともに、整腸作用を高め、便通改善にも通じると人気を集めていますが、このような添加物入りの青汁は添加物の質、青汁本来の質もしっかりと見極める必要があります。

食物繊維の代わりとして添加される難消化性デキストリンは、とうもろこしやじゃがいものデンプンから作られた合成の食物繊維です。価格も安く、無味無臭で投入されたものの味を変えないので、様々な食品に添加されています。整腸作用、便通改善、糖の吸収を抑えるなどの効果も期待できます。ドラッグストアでも販売されているので、コーヒーや味噌汁などにさっと混ぜれば、手軽に食物繊維不足を補うことができます。

もちろん、青汁に入っていても不都合はないのですが、青汁本来の野菜不足を補うという目的から、ずれている気もします。

乳酸菌入りの青汁も人気ですが、飲むヨーグルトに青汁を溶かして飲んでも十分その代用にはなります。ヨーグルトの風味が青汁の癖を上手くカバーしてくれる場合もあります。

野菜以外のものが添加されている青汁を選ぶ場合は、青汁本来の目的からずれてきていないか、飲み方の工夫で補えるものではないかなど、ちょっと視点をずらしてみることも必要かもしれません。

選択のポイントは続けられるかどうか

青汁の原点から、代表的な原材料、最近のプラスアルファ系の青汁、それぞれについてのポイントを紹介しました。一口に青汁といってもこれだけの切り口があるので、それぞれを比較して自分にあったものを選ぶのはなかなか大変なことです。

昔ながらの飲みにくい青汁もありますが、最近は美味しく飲みやすいものが多く販売されています。美味しい青汁の中には青汁以外の原料を添加しているものが少なくありませんが、それが栄養バランス的に青汁の弱みを補ってくれたり、味の癖をカバーしてくれるものであれば、それは理想的な進化型青汁といってもよいでしょう。

前節で飲むヨーグルトに青汁を溶かす例を紹介しましたが、水以外にも青汁を溶かして美味しいものは他にもあります。豆乳に青汁を溶かし、少量のはちみつを加えると栄養バランス的にも優れ、飲みやすい青汁になります。伊藤園が同様の青汁を販売していますが、水に溶かすと豆乳青汁になるというちょっと変わった製品です。

1包70円程度なので金額的にも続けやすい価格です。ヤクルトやアサヒフーズ、サントリーは従来の青汁の原材料に人参やフルーツなどをプラスすることで、飲みやすさと栄養バランスの調整を行っています。このような工夫も無理せず続けることができそうです。

逆に原材料の品質をとことん追求することで、付加価値を高めている製品もあります。農家や産地を指定したり、有機栽培にこだわったりすることで、栄養価で定評のあった青汁を、一層優れた栄養サポート飲料に高めている製品です。キューサイや遠藤青汁など老舗の青汁メーカーに多い傾向ですが、伊藤園は有機栽培原料に絞り込んだこちらのタイプの青汁も販売しています。

ここでいくつか紹介した以外にも、多くのメーカーが青汁を販売しています。本稿で紹介したポイントを参考に、ぜひご自身にあった青汁を見つけ出してください。最初は失敗もあるかもしれませんが、いろいろ飲み比べたり、飲み方を工夫したりするのも楽しいものです。

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