青汁とはどんなもの?
青汁はジュースではないの?
結論からいうと、青汁はジュースではありません。ジュースとは、果物を絞って出てきた果汁のことをいいます。青汁は、野菜のなかでも、「緑の葉を持つ野菜のみ」を絞ったもののみを、そう呼ぶのです。
青汁に果汁を混ぜたものは何?
最近では、青汁を飲みやすくするために、果汁をたくさん混ぜている商品も販売されています。なかには、ほとんど果汁の味しかしないようなものも存在しています。そういったものは、「青汁ジュース」と呼ばれています。つまり、生粋の青汁とは呼べないものなのです。
青汁にはどんな種類があるの?
青汁と一口に言っても、実はいろいろな種類があるのをご存知でしょうか。代表的なものは、ケール、大麦若葉、明日葉、クマザサ、よもぎなどから作られた青汁です。それぞれ、味も違えば、効能効果も異なるようです。ここでは、ケールの青汁を中心にお話し、更にそのほかの青汁についてもご紹介します。そして、その効能効果や味の違いについても、比較していきたいと思います。
ケールの青汁って、どんなものなの?
ケールってどんな野菜なの?
ケールという野菜を、皆さまご存知でしょうか。あまり聞いたことがないし、見たこともない、という人も多いかもしれませんね。確かに、スーパーではめったに売られていない野菜です。「野菜の王様」とも呼ばれるケールは、非常に栄養成分が豊富なことで知られています。アブラナ科アビラナ属の野菜であり、キャベツによく似ています。もとは地中海のあたりで栽培されていた野菜ですが、今では日本全国で育てられています。
ケールに含まれている栄養成分って何があるの?
ケールには、非常に多くの栄養素が含まれており、素晴らしい健康効果が期待できるといわれています。それでは、いったいどんな栄養素を含有しているのか、そして健康に関するどんな効果があるのか、ご紹介します。
SOD酵素
SOD酵素は、人体に害を与える「活性炭素」を除去する働きがあることが知られています。活性炭素は、美容に悪いだけでなく、がんを引き起こすこともあると言われており、SOD酵素を摂取することは、がん抑制にもつながります。
メラトニン
メラトニンは、質の良い睡眠をとるために絶対的に必要な栄養素です。メラトニンは、夜にたくさん分泌され、眠気を誘うと言われています。不眠症を改善し、体内のリズムを正常化させる効果があるとされています。
食物繊維
食物繊維は、腸内環境を正常にする働きがあります。その他にも、コレステロールの増加を防ぎ、血糖値の上昇を抑える効果があることも知られています。つまり、食物繊維は、生活習慣病の予防にも役立つ栄養素なのです。
カルシウム
ケールには、牛乳の2倍もの量のカルシウムが含まれていると言われています。カルシウムが少なくなってくると、当然、人間の骨や歯は、次第にもろくなっていきます。特に年齢を重ねると、カルシウム不足からくる骨折や骨粗しょう症の発症などが多くなります。ケールを摂取することは、骨や歯のトラブルを回避する効果があると言えるでしょう。
βカロテン
βカロテンは、目の健康維持になくてはならない栄養素です。βカロテンは、摂取されるとビタミンAに変化します。このビタミンAは、目の粘膜に必要なロドプシンを作る元となります。その結果、眼精疲労を回復させたり、夜盲症を改善したりといった効果が現れ、目の健康を維持することができます。また、βカロテンには、皮膚の健康を守る働きもあります。つまり、美肌にも効果があるというわけですね。
ルテイン
ルテインも、βカロテンと同じく、目の健康を維持していくのになくてはならない栄養成分です。ルテインは、紫外線から目を守る効果もあるため、「天然のサングラス」と呼ばれることもあります。
ビタミンE
ビタミンEには、抗酸化作用があります。抗酸化作用とは、すなわち、「老化を防止する効果がある」ということです。また、SOD酵素と同じく、活性炭素を抑える働きもします。ビタミンEを摂取すれば、生活習慣病の予防もできるのです。
ケールの青汁って、どんな味?
昔、ケールで作られた青汁のCMで、まずさを逆手にとって宣伝しているものがありましたね。確かにその頃のケールの青汁は、苦く、青臭く、飲むのが大変という声がたくさん聞かれました。
しかし、昨今では、その味もかなり改良され、飲みやすいものになってきているようです。牛乳で割ったり、緑茶で割ったり、なかには焼酎割にする、なんて人もいるみたいですよ。自分なりにケールの青汁をアレンジして飲むのも、楽しいかもしれませんね。
ケールの他には、青汁ってどんなものがあるの?
大麦若葉の青汁
大麦若葉とは、イネ科の植物である「大葉」の若い葉のことを指します。主に、中央アジアで栽培されています。大麦若葉には、鉄、亜鉛、ミネラル、βカロテン、マグネシウム、カリウム、SOD酵素、カルシウム、ビタミンB1、ビタミンC、食物繊維などの栄養素が含まれています。動脈硬化、高血圧、糖尿病といった生活習慣病は、SOD酵素を多く含んでいる大麦若葉を摂取することで、予防ができると言われています。
その他にも、歯や骨を丈夫にし、冷え性の改善、免疫力の向上、貧血の予防、疲労回復、美肌など、多くの効果が期待できます。また、大麦には青臭さがほとんどなく、抹茶のような風味も持っているため、比較的飲みやすい青汁だとされています。
明日葉の青汁
明日葉は、暖かい地域で育つ野菜で、江戸時代から薬草として使われてきました。その名が示す通り、非常に生命力が強く、葉を摘んでしまっても四日も経てば新しい芽を出すと言われています。ビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。特に、食物繊維、カリウム、鉄分などを多く、かつバランスよく含有しています。
明日葉には、整腸作用、血圧抑制、肥満防止、血行促進、発がん抑制、デトックス効果、疲労回復、イライラ防止、美肌など、数えきれないほどの効能効果があります。そして明日葉は、口当たりがまろやかで、苦みが少ないとされています。青汁にしても、非常に飲みやすいと人気です。
クマザサの青汁
クマザサは、非常に生命力の強い植物で、雪の中でもぐんと成長することができます。昔から、おなかを壊したときや、胃が痛いときなどに薬替わりに使われてきました。葉緑素、アミノ酸、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンK、クマザサ多糖体などが、豊富に含まれています。クマザサを摂取すると、血液がサラサラになり、免疫力アップ、肥満防止、便秘解消、ニキビ改善など、様々な効果が期待できるようです。
また、クマザサには、クマザサ多糖体と呼ばれる糖類が含まれているので、ほんのりと甘みを感じることができます。そのため、青汁特有の苦みが抑えられ、美味しく飲めると評判ですよ。
ケールの青汁とそのほかの青汁、どれを選べばいい?
やはり王道の青汁はケール由来のもの
青汁を選ぶ決め手となるポイントは、人によって違います。何よりも飲みやすさを優先するのであれば、大麦若葉やクマザサが含まれた青汁を選んだほうが良いかもしれません。ただ、ケールの青汁も、牛乳やジュースで割ったりして工夫すれば、苦みや青臭さもさほど気にならなくなります。
栄養面を一番に考えるのであれば、それほど大差はないかもしれませんが、やはりケールの青汁が良いでしょう。ケールは「野菜の王様」というだけあり、非常に多くの栄養素を含んでいるからです。
一番大切なのは、飲み続けられるものを選ぶこと
青汁は、毎日飲み続けてこそ、効果が得られるものです。すぐにやめてしまっては、全く意味がありません。毎日飲み続けるという前提で、自分が優先したいことは何か。味なのか、それとも効果なのか。その点を、じっくり考えて、青汁を選んでみてくださいね。